| --------------------------通り魔
 
 
 彼女は21歳のOLで、名前を錦戸里奈という。今日は友達の愛子と純二と3人で仕事帰りに飲みに行き、そして3人は楽しいひとときを過ごし、解散した。
 
 時刻は11時を過ぎており里奈はいつものように人通りのすくない真っ暗な道を少し早歩きで家へ向かった。
 
 そして曲がり道を曲がった瞬間、後ろからマスクをかぶった男になぎたおされてしまった。
 
 「きゃあ〜誰かぁ」
 
 里奈は大声を出したが周りには家もなく11時を過ぎて人もまったくいなく、里奈は
 「いや、助けて〜」と叫び続けた。
 
 
 するとマスクの男は里奈の右足首を持ち、おもいきりありえな
 方向にひねりあげた。「ボキッ」という鈍い音がした。
 
 「ぎゃぁぁ〜」
 
 里奈は苦痛で涙を浮かべながら泣き叫ぶ
 
 「助けて…」
 
 里奈は必死にそう言ったがマスクの男は無言で里奈の左足首をつかみ、またもやありえない方向へひねりあげたのだった。
 
 「ボキッ」里奈は「ぎゃぁぁ〜」とまた大きな悲鳴をあげた。
 
 
 「あぅぅ、どうしてこんなことを…もう許して」里奈はそう言ったが男は無言のまま。
 
 そして男はおもむろに里奈の左腕をつかんだ。
 
 「そんなぁ、まさか」里奈がそう言った瞬間「ゴキッ」里奈の左腕はまたもやありえない方向へひねりあげられた。
 
 
 「あぁぁ…」
 
 里奈はあまりの激痛でもう悲鳴をあげることもできない。男はそんな里奈を少し見た後、あっという間に逃げてしまった。
 
 里奈は意識がうすれそうな中、携帯電話で病院に電話した「助けてください、通り魔に腕と脚を…」里奈は電話を切ってすぐに意識を失ってしまった。          そして里奈は気が付くと病室にいた。
 
 両足は太ももの付け根から指先までギプスでガチガチに固められ、天井から吊られている。
 
 左腕も腕の付け根から先まで真っ白なギプスで固められている。「そうかぁ、私通り魔に襲われたんだ…」と里奈はようやく事態を把握した。
 
 すると看護婦と医者が入ってきて、医者がこう言った「錦戸里奈さんですね。あなたは帰宅途中に通り魔に襲われてここへ運ばれてきました。
 
 
 怪我の状態ですが、両足と左腕をひどく骨折しています。
 
 
 大変でしょうが2ヵ月はギプスがとれないでしょう。全治するまでは3ヵ月ぐらいです。」その怪我のひどさは里奈の痛々しいギプス姿を見れば一目瞭然だ。里奈は「犯人は?」と聞いたが医者は「手がかりも少なく、まだ見つかってないんだ」と言った。
 
 里奈は「そうですか…」と顔を下げた。
 
 医者は「いづれ見つかりますよ、あなたはまず怪我を治すことに専念しなさい」と言い、病室から出ていった。しばらく時間が経ち、里奈がひまそうにしていると愛子と純二がお見舞いにきてくれたのだ。
 
 「里奈、大丈夫〜?痛そうねぁ」愛子は心配そうに聞いた。「大丈夫だよもうギプスしてるから痛くないし」里奈は明るく答えた。
 
 
 「しかし、ひどい犯人だな、里奈をこんな姿にするなんて」純二も心配そうだ。「里奈、ギプスってどん感じなんだ?」純二は少し興味があるように聞いた。
 
 「ギプスは固くてとても不自由だよ」里奈は答えた。すると純二は「ギプスに触っていい?」ときいた。
 
 
 里奈は「いん、いいよ。」と答えた。純二は里奈の太もものギプスをゆっくりさすり「へぇ〜、すごい固いんだな」と言いながらギプスを触り続けた。
 
 
 
 
 
 
 1ヵ月後、里奈は退院することになった。
 里奈は一人暮しなので車椅子では動けないと両足のギプスにヒールをつけてもらい左腕を三角巾で吊り、右手に松葉杖をもったとても痛々しい姿で家に向かった。
 
 両足は膝が曲がらず松葉杖も片方しかないので非常に歩きにくい。
 
 やっと家につき、里奈はベットで寝た。さらに一ヵ月後、里奈は病院に行った。医者は「もうすぐギプスをとりましょう。」と言った。
 
 そして里奈はあと少しの辛抱だと喜び、家に向かった。
 
 その途中、駅で純二に会った。
 
 「よう!大丈夫か?」と純二がいう。
 
 「うん、もうすぐこのギプスもとれるんだ」
 
 
 と里奈は言った。「そうか、ギプスとれるんだ…家まで送るよ」と純二が言ったので里奈は送ってもらうことにした。そして通り魔に襲われた場所にさしかかったその時、純二は私をなぎたおした。
 
 「何するの?」私は驚き聞くと「もっとギプスしてなよ。せっかく俺があんなにかわいいギプス姿にしてあげたんだから。」と純二は言った「そんな、あなたが犯人だったの?」
 
 「そうさ、きみのギプス姿が見たかったんだよ。」
 
 純二はそう言うと里奈のギプスをおもいきり踏み付けた。
 
 「痛い、痛いよぅ」
 
 里奈が泣き叫ぶが純二は両足、左腕のギプスを何度も踏み付ける。そしてついに右腕をつかみ、ひねりあげた。
 
 「ボキッ」「きゃぁ〜」
 
 里奈はその場で意識を失った。そして気がつくと里奈の両腕、両足には真新しい真っ白なギプスがはめられていた。
 
 またもや不自由なギプス生活を送らなければいけない。しかも今度は右腕も使えない。
 
 ベットにおいてあったテレビのリモコンをギプスの先の指で何とかボタンを押しテレビをつけた。
 すると画面には純二が映っていた。純二はあのあと逮捕されていたのだ。里奈は少しほっとし、それから3ヵ月のギプス生活を送った。
 
 終わり          BYひさみつ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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