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Sorry Japanese only


突然の入院(2章)May.19.1999 UP
「知恵さん・・・・自殺できる・・・・できないでしょ、お気の毒、うふふ。」


「緑さん、知恵さんの牽引ギプス架台をギプス室の恵さんの横に運びなさい。」


「そんなことしたら、恵さんの姿見て驚きますよ。まだ口を縫う手術がすんでいない でしょ。全身完全ギプス固定前の残酷な手術の話したら気が変になりますよ。」


「いいの、両手両足、頭まで牽引固定すれば逃げる心配ないでしょ。 つげ口されることもないし安心。気が狂った方が本人のためだと思うわ。」

知恵は鎮静剤を打たれもうろうとなっていた。
緑たち看護婦は本山医師の全身ギプス固定の残酷な実験をいやいや手伝わされていた。
力ーテンが開けられた。ギプス架台に固定され全身に青い綿包帯を巻かれた知恵が、恵の憐に運ばれてきた。


「モ二夕ーのスイッチを入れなさい。そのままではお互いの姿が見えないでしょ。」

縁がスイッチをいれると全身固定で身動きできない哀れな二人が映し出された。

「看護婦さん、私とっても辛抱できない、全身美容やめます。全身ギプス の実験やめさせてお願い。今すぐ綿包帯ほどいて牽引帯はずして自由にして、お願いお願い。こんな辛いなんて。」

「気の毒だけど。先生と契約したでしょ、全身美容の費用ただにする かわりに全身ギプスの実験代になりますって。一番肝心な時に何言うの、駄目です。」


恵は何度も何度も頼んだが全身ギプスからは逃れられなかった。 真弓が口をはさんだ。 「あなた、もう元の体に戻れないのよ。今までしてきた手術がどんなものだったか 聞かせてあげる。」
恵は話を聞くうちに深い絶望の淵に落ちていった。そして泣きだした。

「大丈夫、私たちがきっと助けてあげる。全身にギプスを巻く実験が後 一週間で終わるから、その時ギプス外してあげる。私たちに出来ることと言ったら そのくらいなの、ごめんなさい。」


恵は明日、石膏で固められ特別病棟の人間石膏像の仲間入りをする。 やがて夜になり、知恵はとなりの鳴き声で目がさめた。

「苦しいですか。」

知恵が声をかけた。モ二ターに映った恵は自分と同じように牽引固定され、鼻や 尻から何本もの太い力テーテルが延びていた。全身は自分とちがい青い綿包帯で 隙間なく覆われている。あまりの異様な姿だった。

「ええとても苦しくて。私もう元の体に戻れないの・・・・。」

「でも急性の全身変形性側弯症だったらしかたないじゃない、私も同じ病気なの。あなたは私より少し重傷みたいね、頑張るのよ。」

「私病気じゃないの、私全身美容ただでやってもらおうと思ってギプスの実験代になっただけなの。美容整形の特別な治療実験て言うからしたのに。頭から足の先までギプスされるとは思わなかった。 私、明日から一週間だけ全身ギプスされるの。ギプスは切れば外せるでしょ。でも全身ギプスで何年も生きられるよう身体に機械やパイプを埋め込まれてしまったの。
一週間なんだからそんな手術必要ないのに・・・・・・。」


「近いうちに全身性の変形関節症の人に一生外せない全身ギプス巻くんだっていっていたけど、私がこんなにされるなんてひどい・・・・。パイプや機械一回埋め込まれると大手術しないと外せないらしい、うっううう・・・・・・。元の身体に戻れない・・・」

最後は言葉にならなかった。

「私も機械やパイプ埋め込まれるかしら。」

「可哀想、だって私はあなたのための実験代にされたみたいな気がするの。」

「ちがう!先生が一週間だけでギプス外せるって。」

「それはあなたを安心させるための嘘じゃないかしら、それに今あなたのお尻や鼻からでているカテ−テル皮膚にとけ込むタイプみたい。可哀想だけどもう外せないのよ。」


「私のは接着剤で止めただけだけど・・。」

やがて二人の眠れぬ夜が明けた。隣の特別ギプス室では、看護婦たちがギプス固定と手術の用意を始めた。

「今日の手術は全身完全ギプス固定よう特別快楽手術だって。手も足もそれに顔も全部ギプス巻く用意しなければ。」


力ーテンの向こうの看護婦の声は沈んでいた。 ギプス包帯用の綿包帯を目と□以外全身に巻かれ両手両足それに頭まで牽引固定された恵と、全身包帯され両手、両足頭を牽引固定された知恵がぼんやりと聞いていた。

「これあそこに取り付けるってわけ、随分太いピス卜ンじゃない。」


「太さは同じだけど、この二つ色が違う。」

「そうなの、こっちの赤いのはステンレスに特殊加工してあって一度付けると皮 膚と同化してしまうんですって、外すときは周りの筋肉ごと切除するしかないんですって、可愛そう。」


「それじゃ手術して外したら、開きぱなしになるじゃない。」

「そう、だから赤い方手術で付けられた人、一生股の間に大きなピス卜ンぶらさ げたままになる。」

「ひどい、みなあの人の計画ですって、本山先生は私たちにも快楽手術したけど、 外見は普通の人と同じだし普通に生活できるわ、ただ本山先生としかで きなくなったけど、その代わり良くなったわ。」

「そうよ、今に先生真弓にだめにされる、私たちも恵さんや知恵さんみたいに嘘の変 形性全身関節症にされて全身ギプスはめらたら大変。あの人の言うなりになる ふりしていなくちゃ。」

二人はまだ目がよく覚めていないので自分達の話しだと気が付かない。

「そうね、真弓に嫌われて全身完全ギプスされたらたまらない、言うこと聞いて 残酷な手術でもギプスでもなんでも手伝う。」

「そう、全身完全ギプスやだ。」

「でも、もう本山先生は真弓の高慢さにうんざりしているみたいなの。誰か先生に 忠告したら、真弓の言うなりになったら駄目になるって。」

「真弓をギプスの中に閉じこめられたら安心なんだけど。」

「そんなこと誰が言うの、私はごめんよ。二年前こ忠告した人今どうしているか知 ってるでしょ、真弓にばれて両足にギプスはめられ今でも車椅子の生活だわ。今度は両足ギプスだけじゃすまないと思う。」 「とにかく今は我慢。」


突然特別ギプス室のドアが開いた。白い帽子と大きなマスクを付けた本山医師と 真弓が入ってきた。

「やぁ、準備できたかな、今日は久しぶりの全身完全ギプス固定で大変だけど皆も頑張 ってくれたまえ。」

子供のようにはしゃいでいた。

「まだはじめないの、私本格的な全身ギプス固定するのはじめて、興奮するわ、 ねぇ先生。」 真弓は看護婦長のかっこうをし、この病院じゃ私が―番偉いんだというふう だった。

「真弓君その格好はなんだね。」


本山医師はあまりの高慢さにうんざりしたようだ。

「先生、私でもギプスくらい巻けますわ。親友の知恵に全身完全ギプス私が巻きたいの。 全身に隙間なくギプス巻けばいいんでしょ。身動き一つできない石膏像にしてやる。」

「いや、とても危険なギプス固定になるから看護婦と私とでするから真弓君はそこで見学していなさい、頼むよ。」

真弓はしかたなくギプス台からはなれた。本山医師の気持ちが変わってきたことを看護婦達は感じていた。

「恵君を連れて行きなさい。」

いよいよ本格的な全身完全ギプス固定が始まろうとしていた。今までの全身ギプス固定は全身ギプスといっても体の下半分だけのギプス、いわゆるギプスベットに寝かせて包帯でぐるぐる巻き固定であった。 恵みにかけようとしている全身完全ギプス固定とは、それとまったく異なり本当に石膏ギプスで頭の先から足の先まで巻き固めるものだった。



全身に石膏ギプス包帯を巻かれたままでいられるのはせいぜい三日間ぐらいとさ れている。しかし全身完全ギプスを固定を何ヵ月も巻いたままにするのだ恵に。 そのため、身体には数々の機械がすでに埋め込まれていた、今日は全身固定中ただ一つの楽しみになる本格的な股間ピストン埋め込み手術をする。

「さあ、手術を始めようか、縁君白い方のピス卜ンを取ってくれ。」

「永久埋め込み型の赤いピストンにしないんですか。」 「いいんだ、実験が終わったら君みたいな快楽手術をするから。」

「えっ、真弓さんにも私たちと同じ鍵付きの快楽手術がさっているんですか。」

真弓は皆の前で手術のことをばらされひどく自尊心を傷つけられた。また、本山医師が自分から離れるんではないかと、不安がよぎった。 恵はギプス架台から手術台へと移された。そして簡易的に埋め込まれた股間ピストン をレーザーメスでくり抜き替わりに巨大なピストンが埋め込まれた。


恵は股間の筋肉もそのとき一緒に切り取られたことにはまだ気付かないようだった。 その後巨大な股間ピス卜ンが取り付けられた。 そしてスイッチを指先に取り付けた。

「このスイッチをおすと、わかるね、でもあまり続けて使わない方がいいわ。」

緑看護婦は涙ぐみながら説明した。

「こんなスイッチいらない。外してください。私、淫乱女じゃない馬鹿にしないで。」

「わかるけど全身完全ギプスって、とっても辛いから付けるだけ付けておくから。」

恵は後でそのスイッチの虜こなるとは思ってもみなかった。
看護婦達は最後の手術が終わった恵にさらに厚く綿包帯を巻いた。石膏ギプスのミイラにされる前に青い綿包帯の太ったミイラが完成した。 手術中は全身牽引帯が外されていたので自分で身体を動かそうとしたがだめだった。全身牽引を何日もされていたので関節が固まりかけていた。

ギプスをするため再び全身牽引装置付きのギプス架台に恵が固定された。 真弓は本山医師が用意したギプス包帯を真弓が用意した特別なギプス包帯に、 すり替えた。


それは真弓が看護婦達に命じて白セメン卜と強化剤を石膏に混ぜて 作った特別なギプス包帯だった。それはとても硬く丈夫なためギプス力ッ夕ーで 切るのは不可能だった。一度巻かれたら−生涯絶対に外せないセメン卜ギプス 包帯であった。



大量のギプス包帯の山が、次から次ヘとバケツのなかヘと消えていった。 バケツの中ではギプス包帯から小さな泡が沢山出ている。青い綿包帯でぐるぐる 巻きされた青いミイラの恵が、真っ白なセメン卜ギプス人形ヘと変身していく。  

ギプス人形は、頭と顔を残して完成した。看護婦達は―生涯外せないセメン卜 ギプス包帯された恵が気の毒になって、せめてギプスの表面がきれいに仕上がる ように丁寧にギプスの表面に石膏を付け痕が残らないようにこすっていた。

「気分はどう、二三日の辛抱だから大丈夫でしよ。」


真弓は白々しく聞いた。

「ええ、今のとこ口は大丈夫よ、ギプス巻かれたって今まで全身牽引固定されて 全く動けなかったのとかわりないわ。」

真弓は長い時間をかけて少しずつ全身ギプスをすると、拘束感が薄れることに気 づいた。

ギプス包帯は通常4列の巾のものを使うが、目と口を出して顔面ギプスする ため、特別細いギプス包帯を用意した。一生涯ギプス人形としてしか生きられない恵ヘのせめてもの看護婦達の贈り物であった。

細いセメン卜ギプス包帯が丁寧こ顔を覆っていた。

しかし目の上には厚いガラスが置かれ喉にはマイク口ホンがセッ卜され口からパイプをだしただけで残りはすベてギプスで固められてしまった。結果として恵の体は外気と直接接触する部分は完全になくなっていた。


看護婦達は顔の面影が少しでもわかるようにギプスをきつめに巻き、もう決してみることのない美しい、恵の面影を少しでも残そうとした。

「痛い、ギプスもう少し緩く巻いて、顔がつぶれる、お願い、痛い。」

「我慢して、きつく巻けばきれいな顔の形がギプスの上からでもわかるかも知れないから。年をとってもきれいでいられるようにね。」 「年をとるってどういうこと。」

これが恵みの最後の肉声になった。 青い綿包帯で覆われた顔がギプスでだんだん白い無表情な彫像の顔ヘとかわっていった。


そして最後に厚いギプスに覆われた顔の上に能面のような不気味な石膏仮面を取り付けた。

「ギプスが固まったら特別病室こ移しなさい。」

本山医師は満足げに帰っていった。 恵の身体は足を大の字に開き両手を大きく広げたた格好で白いギプスが厚く巻か れていた。スマー卜な以前の姿からは想像もできない太くて不細工な姿であった。


ギプスはすぐには固まらなかった。
恵はそれが何を意味するか分らない。
やがて石の塊とかした恵が知恵の隣に運ばれてきた。
顔の上に厚いガーゼがのせられているので恵は自分の姿をモ二夕ーでまだ見られなかった。

「恵さん大丈夫わかる、可愛そうに、こんなになっちゃて。」

「私どんなにされたの、恐がらないから教えて、お願い知恵さん。」

「もうあなたは人間じゃない、真っ白いお人形さんになっちゃて、あの病室のギプス人形の仲間入りね、お気の毒。」


「ひとごとだと思って気楽に言うわね、後二三日で自由になれるんだから。貴方なんか何年も全身ギプズで暮らすんだから。私は綿包帯の上からギプスされたけどあなたは普通の包帯の上にギプスされるのよ、身体にピッタリのギプスが巻き付き本当に身動き一つ出来なくなるわ。私の牽引帯は随分緩くしてくれたわ、ギプスの中で少しだけど身体動かせる。」

恵は知恵にくってかかっているうちに、みじめな姿を思い泣きだした。

「ごめん、私まだ牽引固定だけだから気楽なこと言ったけど、私は全身性の側弯症だから、検査の結果が悪ければ恵さんどこの話じゃないわね10年も辛抱できるかしら。」

知恵も泣き出してしまった。
「ごめんなさい気が高ぶって変なこと言ったけど、もし全身ギプスで何年も暮らす ようになったら私が看病するから。」


二人は泣きだした。 真弓が本山医師とはいってきた。

「さあ、ガーゼとってあげる。それから検査の結果の話し。」

「あっ」

恵は自分のあまりに変わり果てた姿に叫んだようだ。もうその姿からはかつての自分の姿をうかがえるものはなかつた。 ただ不気味な能面がギプスの上についているだけだった。

「知恵君そんなに悪化してなかったから明日から簡単な軟性韓コルセッ卜つけて運動 療法するだけでいいよ。今牽引帯を外すから今日から自由にしていなさい、ただ全身の包帯だけは退院の日まで外せないから。」 「よかったね。」


恵は心から言った。

「それから、恵君なんだけど、念のため検査したら知恵君と同じ病気なんだ。」

「えっ、それじゃ明日から同じ治療うけるんですか。」

「言いにくいんだが、君のは特に悪性だった。辛いだろうがよく聞くんだ。治る 見込みが全くない、少しでも寿命を延ばす為こは、全身をギプズで完全に固めてしまう必要があるんだ。今からもっと矯正力の強い、固定をするから覚悟してください。お母さんの承諾もとったことだしこれから10年分の入院費も受けっとたから安心してだよ。」


「えっ、嘘でしょう、この病院こ来るまで何でもなかったから。10年間も、この格好で暮らすなんて。」

「残念だけど、一度この全身完全ギプス固定治療はじめたら絶対に途中でやめられないんだ。」

「じぁ、その治療されたら、ギプス何年はめられるか分からないじゃない。」

「君の場合まだ若いから、―生となると20年以上は確実だと思う。」

「先生、今巻かれたギプス、全身完全ギプス固定治療用じゃないでしょ。実験用でしょ。こんなギプス人形にされたままで生きるなら死んだほうがまし。全身ギプス治療、私絶対に承知しないから。」


「うん。・・・・」

本山医師は言葉をにごした。

「この病気はある日突然おきて、しかも急性でとても悪性でたちが悪い病気なんだ、君の場合だけど全く快復の見込みがない。無駄な望みは持たないでギプス人形の生活に慣れることだね。」


本山医師は真弓が用意した偽のレン卜ゲン写真をみせ説明した。極めて悪性な変形性全身側弯症だとは恵いがい誰も信じていない。

恵はギプスのなかに巻き込まれたイヤホーンを通して話しを聞いたが今でも信じられないようだ。

「でも恵さんは運がよかったわ。全身完全ギプスのアルバイトしなかったら今ごろ死んでたわ。」


そのとき母親が入ってきた。

「お母さん、驚かないでくださいね、この石膏ギプスの塊が娘さんです。」

「かあさんだよ、こんな惨い姿こなっちゃて、よく先生に頼んでおくからね。」

「お母さん助けて、ギプス外して、苦しいよお願い。全身ギプス治療だけはけは断って、お願い。」

「恵しっかりしなけりゃだめ。特別牽引付き全身完全ギプスしていれば死ぬことないって。先生、恵が泣きごと言っても絶対にギプス外さないでください。私、用事がありますからこれで失礼します。」


「ひどい、先妻の子だからってずいぶん冷たいじゃない。」

その時、母親は外に出ていた。

「先生、私、死んでも全身ギプス治療うけないから。」

「恵さん、自分の姿見えるでしょ、足も、手も頭も、どこか自由に動くとこある、身体の隅から隅までギプス包帯されてるでしょ。これ夢じゃないのよ、全身ギプス治療今日から始まったのよ。」


「うっ、うっ」

「何してるの自殺しようたって無駄よ、口に猿ぐつわはめたの知ってるでしょ、 猿ぐつわの上からギプスかけたから絶対外せないの。あなたの命は自分ではどうにもならなくしてあるから、無駄なことわやめなさい。」

真弓は楽しそうに言った。

「それから今話したり聞いたりできるのばギプスと一緒に埋め込んだマイクとイヤホーンがあるからできるのよ、このスイッチを切れば何も聞こえないし話せなくなるのよ。」


看護婦達は知恵の牽引帯をはずした。そして恵のため用意した重い重りをギプスから出ている牽引帯に取り付けた。


「あぁ、うっ、痛い外して、苦しいお願い助けて。」

「ギプスが完全に固まらないうちに出来るだけ強く牽引固定しないと全身の牽引が できなくなるから我慢して。」

「恵さん、辛抱して私が看病するからね。」

恵は、牽引帯を外され全身包帯だけの知恵を見て立場が逆転したことがハッキリ リと分かった。


「ああ、そうそう今あなたが着ているギプスの洋服なんだけど、―生着替えられな いギプスの服なんですって。本当はセメン卜ギプスっていうの。ギプス力ッター 使かったって絶対切断できないのよ、早く慣れることね、それにこれだけ強く牽 引すると関節に隙闇ができて、その間に骨が成長して関節がなくなるわ、どうせ 一生ギプスの中で暮らすんだから関係ないわよね。」

知恵は冗談ぽく聞いた事を全て話した。

「でも、良くなったらギプスカッターで外してくれるわね、こんな強い牽引外して 身体の骨が一本の捧みたいになってギプス固定外しても動けなくなるわ。」 「まだ事情が分かっていないようね、あなたは間違っても全快することないの。 今でも病気の進行とめられないんですって、こんなに厳重な全身完全特別牽引ギプスしたってまだ不十分なの。」




「じぁ、本当に一生この姿なの、知恵さんよかった・・・。」

恵みは関節が引っ張られる苦痛と絶望感から泣きだした。 看護婦の縁は沢山のギプス人形が待つ病室に恵を運んだ。
恵はその中でも極端に厚いギプスのため特にめだった。 長い―日が終わった。 告げ口がばれたことを看護婦の緑はまだ気が付いていない。翌日は緑に長い一日が待って いた。

つづく